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宇佐美 23歳誕生日&結婚記念日祝砲!ミラクル1位突破

[ 2015年5月7日 05:30 ]

<G大阪・城南FC>後半、ゴールライン際からスライディングでセンタリングを上げる宇佐美

ACL1次リーグF組 G大阪2―1城南FC

(5月7日 万博)
 奇跡の突破だ。1次リーグ最終戦が6日、各地で行われ、F組のG大阪はFW宇佐美貴史(23)のバースデーゴールなどで城南(韓国)に2―1で逆転勝ちした。勝ち点10で城南、ブリラム(タイ)と並んだが、当該チームの対戦成績で上回り1位。Jクラブでは初となる2連敗発進からの決勝トーナメント進出を果たした。1位突破を決めていたE組の柏は敵地でビンズオン(ベトナム)に0―1で敗れた。16チームによる決勝トーナメントは19日に始まり、G大阪はFCソウル、柏は水原(ともに韓国)と対戦する。
【試合結果】

 エースが奇跡を呼び込んだ。引き分けでも敗退の状況で、宇佐美が雰囲気を一変させた。0―1の後半19分、左サイドからゴール前のFWパトリックへのクロス性のシュートが同点弾となった。「パトが触っても触らなくても入るようなボールを蹴った。GKが嫌なところを狙った」。計算し尽くされたキックで反撃ののろしを上げた。

 この日は23歳の誕生日で蘭夫人との結婚記念日。観戦した夫人の前で昨年の徳島戦に続く2年連続のメモリアル弾を決め「いい誕生日になったし結婚記念日に取れたのも良かった」とうなずいた。一番の誕生日?との質問には「毎年充実しているし、寂しい誕生日を送っていない」と笑った。

 決勝点も宇佐美から生まれた。後半37分、自らの突破から得たCKからFWリンスが値千金の一発。リーグ戦でマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)に選ばれても「俺じゃないでしょ」とお立ち台を譲ることもある同僚思いのストライカーは、この日もMOMを受賞しながら「誕生日なんで気を使ってくれたのかな」と話し、また笑った。

 長谷川監督の“金言”が胸に響いた。先月のACL広州富力(中国)戦の前日会見に指揮官とともに出席。その後、食事の席で伝えられた。

 「“19と23がサッカー選手の分岐点。19でプロとしてやっていけるかどうか、23歳でどれくらいの選手になれるか決まる。常に120%でプレーをしろ”と言われました」

 19歳でドイツに渡り、苦悩の2年間を経て成長した姿を見せつけた23歳初日。試合後はサポーターに「アジアで優勝できるように頑張ります」と宣言した。「J王者のプライドがある。日本のクラブが上に行かないといけない」。Jの威信も背負うエースが頂点を目指す。

 ≪前半3戦未勝利から突破は日本勢初≫G大阪が城南に逆転勝ちで決勝トーナメントへ進出した。1次リーグ前半を●●△の未勝利から3連勝しての進出。1次リーグが6試合制となった04年以降、前半の3試合を未勝利だった日本勢は計8チームあったが、今季の鹿島と浦和を含めて7チームはいずれも1次リーグで敗退。G大阪が4戦目の初勝利からでは日本勢初のベスト16入りを果たした。

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